屋敷を出て約4時間山道を歩き、町に着いて軽く昼食を食べたら、今度は馬車に乗って約4時間。乗り物に乗って楽が出来ると思っていたら、結構揺れるし硬いしでケツが痛い。やはり自動車とは違う。
今は城の近く、といっても路地を少し入った場所にある安い定食屋(兼酒場)のような所で護と夕食をとりながらルカさんを待っている。なんでも、宝珠を守る役目を持つ者は勝手に国外へ出られないらしく、王様(!)に話をつけてくるらしい。
それにしても、さすがに都会(たぶん)の定食屋、肉料理やパスタなどの種類が豊富で美味い。俺達は夢中で食べていた。
しばらく無言で食べていると、カウンターの方で何かが割れる音がして音がした方を見てみると、酔っ払いらしきオヤジ2人が大声で言い争いを始めた。やれやれと思いながら食事を続けていたら、言い争いから掴み合い、そして殴り合いに変わってしまったらしく、俺達のテーブルにぶつかってきた。その時に護が飲もうとしていた水のグラスが倒れて彼のヤンキースイッチが入ってしまった。
「何だ、コノヤロォッ!」
ルカさんに目立つ行動や揉め事にかかわらないように言われていたので俺は護を止めようとした。
「おい護、やめろ、かかわるなよ!」
しかし、護はもう相手に掴みかかっていた。
「何だこのガキ!」
「ぁあ!?」
「おい、やめろって!」
剣道は習っているが殴り合いのケンカを止めた事はない。今持っているのは真剣だし、どうしたらいいものかと思った時。
「まぁまぁ落ち着けよ、アンタら。」
体格の良い男が1人、間に入ってきた。体格が良いといっても、ムキムキのマッチョというわけじゃなく、ほどほどに筋肉がついた長身で強そうに見えるといった感じだ。
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